【2026年8月】富山県のクマ出没情報|目撃地域・人身被害・市街地に現れる原因と対策

富山県でクマ出没が増加|2026年の最新状況を解説
富山県では2026年、ツキノワグマの出没が前年を上回るペースで確認されています。
「富山県ではどこにクマが出ている?」「富山市の住宅街にもクマは出没する?」「最新情報はどこで確認できる?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
富山県によると、2026年7月30日時点の県内のクマ出没件数は222件です。前年の2025年7月末時点の161件を61件上回り、約38%増加しています。さらに、2026年7月に確認された66件のうち50件は、市街地・集落・農地など人の生活圏で発生しました。
本記事では、富山県と富山市が発表している一次情報をもとに、2026年のクマ出没状況、目撃地域、人身被害、市街地に現れる原因、最新情報の確認方法、遭遇を防ぐ対策について詳しく解説します。
※本記事は2026年8月3日時点の公表情報をもとに作成しています。出没状況は随時変化するため、外出前には富山県「クマっぷ」や各自治体の最新情報をご確認ください。
2026年の富山県ではクマの出没が前年より増加
富山県が2026年7月31日に発表した「ツキノワグマ出没警報(第4報)」によると、7月30日時点の県内の出没件数は222件でした。2025年7月末の161件と比べると61件多く、約38%増加しています。

ここでいう出没件数とは、クマ本体の目撃だけでなく、足跡、糞、爪痕、食害などの痕跡情報を含む報告件数です。222頭のクマが確認されたという意味ではなく、同じ個体が複数回目撃された可能性もあります。
県内各地で出没が続いていることから、富山県はツキノワグマ出没警報を2026年8月31日まで延長しました。
7月の出没約76%が市街地・集落・農地などの生活圏

2026年7月に富山県内で確認された出没66件のうち、50件は市街地、集落、農地など人の生活圏で発生しました。割合にすると約76%です。
富山県の資料では、2025年7月は市街地と林縁部の境界付近での出没が多かった一方、2026年7月は市街地での出没が目立つとされています。
そのため、山間部や登山道だけでなく、住宅街、道路、農地、河川敷、用水路の周辺でも注意が必要です。「山から離れているから安全」とは言い切れない状況になっています。
富山市でクマの目撃・痕跡が確認された主な地域
富山市が公表した2026年7月の情報では、次の地域などでクマの目撃や痕跡が報告されています。

特に婦中地域では、7月下旬にクマ本体の目撃、足跡、糞、農作物の食害が相次いでいます。
婦中町広田では、クマの足跡とスイカを食べたとみられる跡が確認されました。堀川町では、道路付近に現れたクマがドライブレコーダーの映像で確認されています。婦中町青島では、神通川河川敷内でクマのような動物が目撃されました。
これらの事例から、クマが河川敷や用水路、藪などを移動経路として、平野部や住宅地に入り込んでいる可能性が考えられます。
なお、目撃地点だけを見て安全性を判断することはできません。クマは短時間で移動するため、周辺地域でも警戒が必要です。
2026年度に富山県で発生したクマによる人身被害

2026年度は、6月26日までに富山県内で3件の人身被害が発生し、合計4人が負傷しています。
富山市森2丁目で散歩中の女性が襲われる
2026年4月29日午後7時43分ごろ、富山市森2丁目付近で、散歩中の40代女性がクマに襲われました。
クマは近くの用水路から現れ、女性は顔面、頭部、頸部に引っかき傷を負いました。山林ではなく、市街地の用水路付近で発生した点が重要です。
立山町の称名滝遊歩道で2人が負傷
5月14日午後2時ごろ、立山町芦峅寺の称名滝遊歩道で、散策中の80代男性と60代女性がクマに襲われました。
男性は顔面を負傷してドクターヘリで搬送され、女性は腰と右足首を噛まれました。観光地や遊歩道でも、クマの生息域では突然遭遇する可能性があります。
南砺市で屋外作業中の男性が負傷
6月26日午後4時ごろ、南砺市立野原東で、下水道工事をしていた50代男性がクマと遭遇し、顔面を負傷しました。
登山や山菜採りに限らず、山際や林縁部に近い工事現場、農地などで屋外作業をする人にも対策が求められます。
富山県でクマが市街地や住宅地に出没する原因

クマが生活圏へ出てくる背景には、一つではなく複数の要因があります。
河川敷や用水路が移動経路になっている
富山県は、河川敷や林縁部の藪、草むらなどがクマの移動経路になると説明しています。
草木が茂った場所では、クマは人から姿を隠しながら移動できます。山林と市街地が河川や用水路でつながっている地域では、山から離れた住宅地まで入り込む可能性があります。
2026年4月の富山市森2丁目の被害では用水路からクマが現れ、7月には神通川河川敷でも目撃情報がありました。
柿や農作物などの誘引物がある
柿などの果樹、スイカ、野菜、生ごみ、ペットフードなどは、クマを引き寄せる誘引物になります。
クマは餌を得た場所を記憶し、同じ場所へ繰り返し現れることがあります。収穫予定のない果実を木に残したり、生ごみを屋外に置いたりすると、住宅周辺へ定着させる原因になりかねません。
藪や耕作放棄地が隠れ場所になる
住宅地と山林の間にある藪、耕作放棄地、河川敷の草むらは、クマの隠れ場所や通り道になります。
草刈りによって見通しを確保し、森林から集落まで連続する藪を分断することは、クマを生活圏へ近づけにくくする対策の一つです。
前年の餌不足と大量出没の影響
富山市は、2025年にドングリ類が凶作となり、身近な地域でクマが大量に出没したと説明しています。人里に近い場所まで移動したクマが周辺で越冬し、2026年春以降も生活圏に現れている可能性が指摘されています。
ただし、クマの出没は堅果類の豊凶だけで決まるものではありません。季節、個体の行動、土地利用、誘引物、河川や藪の状況などを総合的に考える必要があります。
富山県のクマ出没情報を確認する方法
富山県「クマっぷ」
富山県は、ツキノワグマ出没情報地図「クマっぷ」を公開しています。
2026年4月6日のリニューアル後は、市町村職員が現場などからスマートフォンで情報を直接入力できるようになり、以前より速やかに情報が地図へ反映される仕組みになりました。
目撃、足跡、糞などの情報が色分けされ、市町村、年、月による絞り込みや集計もできます。
外出、通勤、通学、農作業、登山、観光などの前に、目的地とその周辺の情報を確認しましょう。
富山市LINE公式アカウント
富山市LINE公式アカウントでは、登録した地区のクマ出没情報を受け取れます。自宅、勤務先、子どもの学校区など、複数地区の登録が可能です。
富山県警察公式アプリ「とやまポリス」
富山県警察の公式アプリ「とやまポリス」では、安全情報ネットと連動し、クマなどの情報が通知されます。
地図を見るだけでなく、通知サービスも併用すると、近隣で新しい出没情報が出たときに気づきやすくなります。
富山県でクマとの遭遇を防ぐための対策
外出前に最新の出没情報を確認する
同じ地域で目撃が続いている場合は、不要不急の立ち入りを避けてください。クマは出没地点から移動している可能性があるため、地点だけでなく周辺一帯の状況を見ることが大切です。
早朝・夕方・夜間の単独行動を避ける
見通しが悪い時間帯は、クマの存在に気づくのが遅れます。出没地域では徒歩を避け、可能であれば車両を利用しましょう。徒歩で移動する場合は、周囲を確認し、藪や河川敷、用水路沿いなど見通しの悪い場所を避けます。
音を出して人の存在を知らせる
山林、農地、河川敷などでは、熊鈴、ラジオ、声かけなどにより、人がいることをクマに知らせます。
ただし、音を出せば必ず安全になるわけではありません。沢沿いや強風時など音が届きにくい環境もあるため、出没情報の確認や複数人での行動と組み合わせることが重要です。
クマ撃退スプレーを携行する
登山、山菜採り、渓流釣り、農作業など、クマの生息域や出没地域へ入る場合は、クマ撃退スプレーの携行を検討しましょう。
バッグの奥ではなく、緊急時にすぐ取り出せる位置に携行し、事前に使用方法を確認しておく必要があります。
柿・生ごみ・農作物などを放置しない
- 柿などの果実は早めに収穫する
- 利用しない果樹は伐採を検討する
- 生ごみを屋外へ置かない
- ペットフードや飼料を放置しない
- 収穫後の農作物や残渣を片づける
- コンポストを適切に管理する
個人宅だけに誘引物が残ると、地域全体の対策効果が下がる可能性があります。町内会や地域単位で取り組むことが重要です。
藪や河川敷の草を刈る
住宅地と山林をつなぐ藪や草むらを刈り払い、クマが隠れて移動できる経路を分断します。見通しがよくなれば、クマを早く発見しやすくなる効果も期待できます。
作業する際は、事前に出没情報を確認し、できるだけ複数人で行ってください。
富山県でクマに遭遇した場合の対処法
走って逃げない
クマは人間より速く走ることができます。背中を向けて急に走ると、クマを刺激したり、追いかける行動を誘発したりするおそれがあります。
クマを刺激せず、ゆっくり後退する
クマとの距離がある場合は、クマの動きを確認しながら、落ち着いてゆっくりとその場を離れます。大声を出す、石を投げる、写真を撮るために近づくなどの行動は避けてください。
子グマに近づかない
子グマの近くには母グマがいる可能性があります。母グマは子グマを守るため攻撃的になることがあるため、子グマを見つけても絶対に近づかず、速やかに距離を取ってください。
建物や車内へ避難する
市街地や住宅地でクマを見つけた場合は、可能であれば近くの建物や車内へ避難し、安全な場所から110番または市町村へ連絡します。
目撃・痕跡を市町村または警察へ通報する
クマ本体だけでなく、足跡、糞、爪痕、食害などを発見した場合も、最寄りの市町村や警察署へ連絡してください。
通報時は、自分の安全を確保したうえで、発見時刻、場所、クマの頭数や大きさ、移動方向、負傷者の有無などを伝えます。
富山県が進めているクマ対策
富山県では、出没情報の発信に加え、次のような対策を進めています。
- 里山林、河岸段丘、緩衝林帯の整備
- 出没件数が多い地域での集中的な森林整備
- 放任果樹の伐採支援
- 侵入防止柵や緩衝帯の整備支援
- 市町村によるICT機器・対策備品の導入支援
- 追い払い、パトロール、捕獲への支援
- 緊急銃猟訓練と専門チームの派遣
- 県捕獲専門チームによる個体数管理
- クマ対策について技術的助言を行う専門人材の配置
- 新人ハンターの確保・養成
クマによる被害を減らすには、出没後の捕獲だけでなく、誘引物の除去、環境整備、情報共有、遭遇防止を組み合わせた総合的な対策が必要です。
まとめ
2026年の富山県では、7月30日時点で222件のクマ出没が確認され、前年同期より約38%増加しています。7月の出没66件のうち50件が市街地、集落、農地などの生活圏で確認されており、住宅街でも油断できません。
特に注意したいのは、山林から市街地へつながる河川敷、用水路、藪、林縁部です。富山市では婦中地域を中心に、クマ本体、足跡、糞、農作物の食害などが相次いで確認されています。
外出前には「クマっぷ」や自治体の情報を確認し、出没地域には近づかないことが基本です。地域では柿や生ごみなどの誘引物を除去し、藪や草むらを整備することが、クマを生活圏へ近づけないための重要な対策になります。
クマ対策センターでは、クマによる人身被害を減らすために、「遭遇してから対処する」だけでなく、「クマと遭遇しないための備え」を社会全体へ広げることが重要だと考えています。行政、地域住民、事業者、観光施設などが出没情報を共有し、地域の状況に応じた複数の対策を組み合わせていくことが求められます。
富山県のクマ出没に関するよくある質問
富山県で今日のクマ出没情報を確認するには?
富山県の「クマっぷ」で、県内の目撃・痕跡情報を地図から確認できます。富山市内については、市公式サイトの月別出没情報やLINE公式アカウントも併用すると便利です。情報は更新されるため、外出直前にも確認してください。
富山市の住宅街にもクマは出ますか?
出没する可能性があります。2026年には富山市内の市街地、河川敷、用水路付近、農地などで目撃や痕跡が確認されています。山から離れて見える場所でも、河川や藪を通じてクマが移動する場合があるため注意が必要です。
クマを見つけたらどこへ連絡すればよいですか?
まず建物や車内などへ避難し、自分の安全を確保してください。市街地や建物周辺への出没、負傷者がいるなど緊急性が高い場合は110番または119番へ連絡します。目撃や痕跡については、所在地を管轄する市町村にも情報を提供してください。
参考資料
富山県警察「富山県警察公式アプリ『とやまポリス』」
富山県「ツキノワグマ出没情報地図【クマっぷ】」
富山市「クマ出没情報(令和8年7月)」
富山市「クマ対策」
富山県「ツキノワグマによる人身被害の発生及び緊急対策会議の開催について」(2026年4月30日、5月14日、6月26日)
関連記事
岩手県のクマ出没情報・被害事例
青森県のクマ出没情報・被害事例
山形県のクマ出没情報・被害事例
福島県のクマ出没情報・被害事例