【2026年8月】北海道のクマ出没情報|目撃地域・人身被害・ヒグマ対策を解説

2026年8月 北海道のヒグマ状況は・・・
北海道では2026年も、札幌市、千歳市、新ひだか町、オホーツク地域など、広い範囲でヒグマの目撃や痕跡が確認されています。
出没場所は山林や登山道だけではありません。住宅地に近い道路、公園、農地、河川敷、サイクリングロードなどでも目撃されており、登山者だけでなく地域住民にも注意が必要です。
北海道が2026年6月に更新した推計によると、2024年末時点の道内のヒグマ推定生息数は中央値で12,190頭です。1991年の5,560頭から約2.2倍に増加しています。
ヒグマは植物や昆虫、魚、動物などを食べる雑食性の動物です。通常は人を避けて行動しますが、過去には人が襲われて死亡した事件や、遺体が食害されたとみられる事例もあります。
この記事では、北海道庁、北海道警察、環境省、市町村が発表した一次情報をもとに、2026年8月現在の北海道におけるクマ出没状況、人身被害、人里に現れる原因、遭遇した場合の対処法を解説します。
※クマの出没情報は随時更新されます。外出や登山の前には、必ず各自治体が発表している最新情報をご確認ください。
2026年8月現在、北海道ではどこにクマが出没している?

2026年8月4日現在、札幌市、千歳市、新ひだか町、北見・遠軽・紋別方面などでヒグマの目撃や痕跡が確認されています。
主な地域の状況は以下のとおりです。

北海道庁は「北海道の山野はどこでもヒグマの生息域」と注意を呼びかけています。
知床や大雪山などの山岳地域だけでなく、札幌市や千歳市のような人口の多い地域でも出没が確認されているため、住宅地や公園でも油断はできません。
出典:北海道庁「ヒグマ対策室」
北海道全体のクマ出没件数は公表されていない
北海道のクマ出没状況を確認するうえで、注意したいのが「出没件数」の扱いです。
環境省の都道府県別速報には、北海道について「出没数の公表は行っていない」と記載されています。
自治体や警察によって、集計対象が異なるためです。
- ヒグマ本体の目撃
- 足跡やフンなどの痕跡
- 自動撮影カメラによる確認
- 農作物の食害
- 警察への通報
- 同一個体とみられる複数回の目撃
そのため、各自治体の数字を単純に足して「北海道全体で○件出没した」と表現することはできません。
また、「出没情報47件」は「47頭のヒグマがいる」という意味でもありません。同じ個体が複数回目撃されている可能性があります。
札幌市のクマ出没情報

札幌市では、2026年7月30日時点で47番までヒグマの出没情報が掲載されています。
直近の主な情報は以下のとおりです。
札幌市では、山林に近い南区や西区だけでなく、中央区、豊平区、清田区、手稲区などでも目撃や痕跡が確認されています。
6月9日には中央区宮の森で3頭が目撃され、6月26日には南区定山渓で親子とみられるヒグマが確認されました。
市街地に近い場所でも、山林、河川、緑地などとつながっている地域では、ヒグマが移動してくる可能性があります。
出典:札幌市「ヒグマ出没情報」
千歳市のクマ出没情報
千歳市では、2026年8月1日時点で31番までクマの目撃情報が掲載されています。
直近では、以下の場所で目撃されました。

そのほか、向陽台、桜木、水明郷、支笏湖周辺、新千歳空港に近い道路などでも出没情報があります。
千歳市では山間部だけでなく、公園、サイクリングロード、道路、市街地に近い場所でも目撃されている点に注意が必要です。
特に青葉公園や道道支笏湖公園線周辺では、複数回にわたってヒグマが確認されています。
新ひだか町のクマ出没情報
新ひだか町では、2026年7月25日時点で31番までヒグマの目撃情報が掲載されています。
出没場所には、次のような環境が含まれています。
- 人家に近い道路
- 放牧地
- 採草地
- 農園
- 牧場
- 河川敷
- 山林
- 海岸付近
7月5日には、静内緑町の人家に近い道路でヒグマが目撃されました。
これを受け、静内本町、青柳町、吉野町、緑町、古川町、御幸町、旭町1丁目、こうせい町1丁目を対象に、2026年7月6日から8月5日までヒグマ注意報が発出されています。
町では、地域への注意喚起、注意看板の設置、駆除員による巡視などを行っています。
北見・遠軽・紋別方面のクマ出没情報
北海道警察北見方面本部によると、2026年6月末までの目撃通報件数は177件でした。
前年同期の145件と比較して、32件増加しています。

特に遠軽署管内では前年同期から23件、紋別署管内では16件増加しています。
この数字は警察に寄せられた目撃通報件数であり、確認されたヒグマの頭数ではありません。
大雪山国立公園で登山者が立ち往生
2026年7月4日、大雪山国立公園のトムラウシ山登山道で、下山中の単独登山者がヒグマを目撃しました。
後から来た登山者3人とともに立ち往生し、北海道警察のヘリコプターで救助されています。
環境省によると、発生場所周辺は以前からヒグマの出没が多い地域です。
登山道上にヒグマがいる場合は、無理に通過せず、次の対応を取る必要があります。
- 来た道を引き返す
- 十分な距離を取って待つ
- 広い場所では大きく迂回する
- 登山計画を変更する
- 対応に自信がなければ入山を控える
出典:環境省北海道地方環境事務所「大雪山国立公園のヒグマ出没状況」
2026年に北海道で発生したクマによる人身被害
北海道庁が公表している資料では、2026年度は5月27日時点で1件の人身事故が確認されています。

この事故では、駆除活動中の男性がヒグマに襲われ、加害個体はその後駆除されました。
北海道警察によると、2021年から2025年までの5年間にヒグマによる人身被害を受けた人は36人です。そのうち約60%が4月から8月に被害に遭っています。
2025年には6人が襲われ、2人が死亡、4人が負傷しました。
過去の事故は、次のような場面で発生しています。
- 山菜・キノコ採り
- 登山
- 釣り
- 農作業
- 林内作業
- 散歩
- ゴミ出し
- 狩猟や駆除
北海道庁の統計では、1962年度以降に発生した人身事故は累計164件、死者61人、負傷者126人、死傷者は合計187人です。
ヒグマによる食害事件は過去にも発生している

ヒグマは「肉だけを食べる肉食動物」ではありません。植物、木の実、昆虫、魚、動物などを食べる雑食性の動物です。
通常は警戒心が強く、人の存在に気付くと避けて行動することが多いとされています。しかし、ヒグマは日本最大の陸生哺乳類であり、大きなオスでは体重が400キログラム近くに達する場合があります。
過去には、人がヒグマに襲われて死亡した事件や、死亡者の遺体が食害されたとみられる事例もあります。
ただし、ヒグマが日常的に人間を食べ物として探しているわけではありません。人への攻撃は、主に次のような状況で発生すると考えられています。
突然遭遇したことによる防御的な攻撃
見通しの悪いやぶや山林で突然人と遭遇し、驚いたヒグマが自分を守るために攻撃するケースです。
子グマを連れた母グマや、食べ物・動物の死骸を守っているヒグマに近づいた場合も、防御的な攻撃につながる可能性があります。
興味本位で人に近づくケース
若いヒグマなどが、好奇心から人に近づいてくる場合があります。
人が慌てて走り出すと、素早く動くものを追いかける習性によって、追跡や攻撃につながる可能性があります。
人の食べ物を覚えた個体による積極的な接近
生ゴミや人から与えられた食べ物を覚えたヒグマは、人間の生活圏を食べ物が得られる場所として認識する可能性があります。
人への警戒心が低下し、住宅地への出没や、人への積極的な接近につながるおそれがあります。
ヒグマを見つけた場合は、興味本位で近づいたり、写真を撮るために追いかけたりしてはいけません。また、山林で動物の死骸を見つけた場合も、近くにヒグマがいる可能性を考えて速やかに離れることが重要です。
北海道にはヒグマが何頭いる?

北海道が2026年6月に更新した推計によると、2024年末時点のヒグマ推定生息数は中央値で12,190頭です。
1991年から2024年までに、北海道のヒグマ推定生息数は約2.2倍になりました。
2014年の個体数指数を100とすると、2024年は110となり、10年間で中央値が約10%増加したと推定されています。
地域別では、次のように推計されています。
ただし、野生のヒグマを一頭ずつ数えた数字ではありません。生息密度調査、捕獲情報、ヘアトラップ調査などを利用した統計的な推計であり、実際の生息数には一定の幅があります。
北海道でクマが人里に出没する主な原因

ヒグマが人里や市街地周辺に現れる背景には、複数の要因があります。
ヒグマの生息数と分布域が拡大している
北海道のヒグマ推定生息数は、長期的に増加しています。
生息域が人里周辺まで広がり、人への警戒心が薄い個体が現れることで、住宅地や農地への出没につながる可能性があります。
ただし、すべての出没を「個体数の増加だけ」が原因と断定することはできません。森林や土地利用の変化との関係には、まだ分かっていない部分もあります。
生ゴミや農作物に引き寄せられる
ヒグマは嗅覚が非常に優れ、食べ物への執着が強い動物です。
人里には、ヒグマを引き寄せるものが数多くあります。
- 生ゴミ
- ペットフード
- コンポスト
- 干物や漬物
- 家庭菜園の作物
- 廃棄農作物
- 放置果樹
- 墓地のお供え物
- 空き缶や食品容器
一度人間の食べ物を覚えたヒグマは、市街地へ繰り返し出没したり、人を恐れなくなったりする可能性があります。
河川敷ややぶが移動経路になる
住宅地や農地の周辺に草木が茂っていると、ヒグマが身を隠しながら移動しやすくなります。
河川敷や河畔林が、山林から市街地へ移動する経路になる場合もあります。
そのため、北海道庁は住宅、道路、農地周辺の草刈りや刈り払いを推奨しています。
季節によって食べ物を探す範囲が変わる
春は冬眠から目覚めて食べ物を探し、夏から秋には農作物や果実を求めて人里周辺へ近づくことがあります。
山の食物が少ない年には、農地や住宅地へ出没する危険性が高まる可能性があります。
ヒグマが出没しやすい時期と時間帯
北海道では、主に春から秋にかけてヒグマの活動が活発になります。

北海道警察によると、人身被害は特に4月から8月に多く発生しています。
ヒグマは人目を避け、早朝、夕方、夜間に活動する傾向がありますが、日中にも出没します。
「明るい時間だから安全」と考えず、出没情報がある地域では時間帯を問わず注意してください。
登山・キャンプ・農作業前に必要なクマ対策
ヒグマによる被害を防ぐうえで最も重要なのは、ヒグマと突然遭遇しないことです。
最新の出没情報を確認する
出発前に、北海道庁、警察、市町村が発表する出没情報を確認します。
直近でヒグマが目撃された登山道や公園、林道などには近づかないでください。
一人で行動しない
可能な限り複数人で行動し、家族や知人に行き先と帰宅予定時刻を伝えてください。
単独行動では、ヒグマの発見や事故発生後の救助要請が遅れる可能性があります。
音を出して人の存在を知らせる
クマ鈴、ラジオ、ホイッスルなどを利用し、ヒグマに人の存在を知らせます。
特に見通しの悪いやぶ、沢沿い、曲がり角では、不意の遭遇を避けるために音を出すことが重要です。
熊撃退スプレーを携行する
熊撃退スプレーは、リュックの奥ではなく、すぐに取り出せる位置に携行します。
使用前に、安全装置の外し方、噴射距離、風向きなどを確認しておきましょう。
痕跡を見つけたら引き返す
新しい足跡、フン、爪痕、食痕、動物の死骸などを発見した場合は、近くにヒグマがいる可能性があります。
写真を撮るために近づかず、速やかに引き返してください。
ヒグマと遭遇した場合の正しい対処法
ヒグマを発見しても、走って逃げてはいけません。
ヒグマがこちらに気付いていない場合
大声を出さず、静かにその場を離れます。
写真や動画を撮るために近づいたり、ヒグマの進行方向をふさいだりしないでください。
ヒグマがこちらに気付いている場合
ヒグマから目を離さず、ゆっくり後退して距離を取ります。
- 背中を向けない
- 走らない
- 石や物を投げない
- 不用意に大声を出さない
- ヒグマの移動方向をふさがない
子グマを見つけた場合
子グマの近くには母グマがいる可能性があります。
子グマに近づいたり、触ろうとしたりせず、静かに距離を取ってください。
ヒグマが接近してきた場合
熊撃退スプレーをすぐ使用できる状態にします。
安全に避難できる建物や車が近くにある場合は、ヒグマの動きを確認しながら避難してください。
住宅地でクマを目撃した場合の対処法
住宅地や道路でヒグマを見つけた場合は、次の順番で対応します。
- ヒグマに近づかない
- 走らず、ゆっくり距離を取る
- 建物や車の中へ避難する
- 周囲の人に危険を知らせる
- 安全な場所から110番通報する
通報する際は、目撃した時間、場所、頭数、大きさ、移動方向、子グマの有無などを伝えます。
安全が確保されていない状態で、撮影や追跡を行わないでください。
ヒグマを住宅地に寄せ付けないための対策
ヒグマ対策では、遭遇後の対応だけでなく、人里へ引き寄せない環境づくりも重要です。
ゴミを屋外に放置しない
ゴミ出しの時間とルールを守り、収集前日から屋外に放置しないようにします。
農作物や果樹を適切に管理する
家庭菜園の野菜や果実は早めに収穫し、傷んだ作物を畑に放置しないようにします。
利用していない果樹については、伐採も検討します。
草刈りで見通しをよくする
住宅、農地、道路の周辺を草刈りし、ヒグマが身を隠せる場所を減らします。
電気柵を設置する
農地や家庭菜園では、電気柵が侵入防止策の一つになります。
設置後も草刈り、通電確認、電圧管理などの継続が必要です。
北海道が進める2026年のヒグマ対策
北海道では、捕獲、監視、環境整備、人材育成、情報発信を組み合わせた対策を進めています。
春期管理捕獲
2026年2月から5月に、57市町村で春期管理捕獲が実施されました。

許可捕獲
2026年度の許可捕獲数は、4月から6月までの速報値で合計221頭です。

AIやドローンの活用
北海道では、ドローンによる空撮とAIによる個体識別を活用し、出没個体の確認や捕獲従事者の支援を進めています。
自治体でも、監視カメラ、電気柵、河川敷の樹木伐採などが行われています。
ゾーニング管理
住宅地、農地、緩衝地帯、ヒグマの生息地などに区域を分け、それぞれに適した対策を行うゾーニング管理も進められています。
北海道のクマ出没に関するよくある質問
北海道のどこにヒグマがいますか?
北海道庁は、北海道の山野はどこでもヒグマの生息域と説明しています。
山岳地域だけでなく、札幌市や千歳市の住宅地に近い場所でも出没しています。
ヒグマは人間を食べますか?
ヒグマは雑食性であり、通常は人を避けて行動します。
しかし、過去には人が襲われて死亡した事件や、遺体が食害されたとみられる事例もあります。人を食べ物として日常的に狙う動物ではありませんが、遭遇すれば重大な人身事故につながる危険があります。
ヒグマが特に出やすい時期はいつですか?
冬眠明けの春から冬眠前の秋まで注意が必要です。
北海道警察によると、過去5年間の人身被害の約60%が4月から8月に発生しています。
クマを見たらどこに連絡すればよいですか?
住宅地で目撃した場合は110番通報してください。
山林や農地で目撃した場合も、安全な場所へ移動してから警察または市町村役場へ連絡します。
クマから走って逃げてもよいですか?
走って逃げてはいけません。
ヒグマから目を離さず、背中を向けないようにしながら、ゆっくり後退して距離を取ってください。
クマ対策センターの見解
ヒグマは北海道のみに生息する大型の野生動物であり、植物だけでなく魚や小動物なども食べる雑食性です。
クマ対策センターでは、近年の出没増加や人身被害の発生を踏まえると、人とヒグマの生活圏がこれまで以上に近づいていると考えています。気候や餌資源の変化、人間活動の影響など複数の要因が重なり、ヒグマが人里へ出没する機会は今後も続く可能性があります。
そのため、被害を減らすためには駆除だけに頼るのではなく、情報収集、環境整備、監視、警戒、そして音や光などを活用した予防対策を組み合わせ、人とヒグマが適切な距離を保てる環境を地域全体でつくることが重要だと考えています。時の装備を重ねることが大切です。
まとめ
2026年8月現在、北海道では札幌市、千歳市、新ひだか町、北見・遠軽・紋別方面など、広い範囲でヒグマの出没が確認されています。
北海道全体の出没件数は公表されていませんが、北見方面では6月末までの目撃通報が前年同期より32件増加しました。札幌市や千歳市では、住宅地、公園、道路などに近い場所でも目撃されています。
北海道のヒグマ推定生息数は、2024年末時点で中央値12,190頭です。1991年と比較すると約2.2倍に増加しています。
ヒグマは雑食性で、通常は人を避けますが、過去には死亡事故や食害を伴う事例も発生しています。出没地域では「自分は大丈夫」と考えず、次の基本対策を徹底しましょう。
- 外出前に最新の出没情報を確認する
- 単独で山林に入らない
- クマ鈴やラジオで人の存在を知らせる
- 足跡やフンを発見したら引き返す
- 熊撃退スプレーをすぐ使える場所に携行する
- 生ゴミや農作物を屋外に放置しない
- ヒグマと遭遇しても走って逃げない
- 住宅地で目撃した場合は110番通報する
北海道の自然を訪れる際は、ヒグマが生息していることを前提に、事前の情報確認と十分な準備を行うことが重用です。
関連記事


秋田県のクマ出没情報・被害事例
岩手県のクマ出没情報・被害事例
青森県のクマ出没情報・被害事例
山形県のクマ出没情報・被害事例
福島県のクマ出没情報・被害事例