【独自調査】約7割がクマ情報の発信に課題を実感|全国100名調査で見えた人身被害を減らすために必要なクマ対策

クマ対策で最も重要なのは「情報を知ること」
近年、日本各地でクマの出没や人身被害が相次ぎ、住宅地や市街地でクマが目撃されるケースも増えています。登山やキャンプだけでなく、通勤や通学、農作業中にクマと遭遇する事故も発生しており、クマ問題は一部地域だけの課題ではなく、全国的な社会問題となっています。
クマ対策センターでは、このような現状を踏まえ、全国100名を対象に「全国のクマ出没・人身被害に関する意識調査」を実施しました。
調査の結果、多くの人が現在のクマ情報の発信に課題を感じていることや、自治体による対策強化を求めていることが明らかになりました。また、「捕獲の強化」よりも「情報発信」を重視する回答が多く集まり、クマ対策に対する住民意識にも変化が見られました。
本記事では、アンケート結果をもとに、現在の課題と今後求められるクマ対策について、クマ対策センターの見解を交えながら解説します。
調査概要

クマ対策センターでは、近年深刻化するクマの出没や人身被害に対する意識を把握するため、全国100名を対象に「全国のクマ出没・人身被害に関する意識調査」を実施しました。
クマ出没情報の発信は十分?約7割が「情報不足」と回答

「現在のクマ出没情報は十分に発信されていると思いますか」という質問では、
- 十分に発信されている:12%
- やや十分に発信されている:19%
- 不十分である:45%
- 分からない:24%
という結果になりました。
「不十分」と「分からない」を合わせると69%となり、多くの人が現在の情報発信に課題を感じていることが分かります。
現在、多くの自治体ではホームページや防災メール、防災行政無線、SNSなどを活用してクマ出没情報を発信しています。しかし、
- 情報が複数の媒体に分散している
- 自治体ホームページを日常的に確認する人は限られる
- 観光客や他地域から訪れた人は情報を把握しにくい
など、情報は発信されていても「必要な人へ十分に届いていない」という課題があると考えられます。
約85%が自治体のクマ対策予算の拡充を支持

「自治体はクマ対策予算を増やすべきだと思いますか」という質問では、
- 強く思う:23%
- 思う:62%
- 思わない:12%
- 分からない:3%
となり、85%が予算を増やすべきと回答しました。
近年はクマの出没件数の増加に伴い、
- パトロールの強化
- AI監視システムの導入
- ドローンによる監視
- ハンターの確保・育成
- 住民への注意喚起
など、自治体に求められる役割は年々拡大しています。
今回の結果からも、多くの住民が行政による積極的なクマ対策を期待していることが分かりました。
行政に最も求められているクマ対策は「情報発信」

「行政に最も必要だと思うクマ対策」について尋ねたところ、
- 情報発信:42%
- AI監視システム:18%
- ドローン活用:18%
- 森林整備:14%
- 捕獲強化:7%
- ハンター支援:1%
という結果となりました。
最も多かった回答は「情報発信」でした。
これは、多くの人が「クマが出没した後の対応」よりも、「危険を事前に知ること」を重視していることを示しています。
クマによる人身被害は、出没情報を把握していれば回避できた可能性があるケースも少なくありません。
そのため、最新の情報を迅速かつ分かりやすく届けることは、被害を未然に防ぐための重要な対策の一つといえるでしょう。
クマ情報はテレビだけでなくインターネット・SNSでも収集

「クマ情報をどこから得ていますか(複数回答)」では、
- テレビ:83%
- インターネット:62%
- SNS:38%
- 新聞:16%
- 専門サイト:3%
という結果でした。
テレビは依然として主要な情報源ですが、インターネットやSNSを利用して情報を得る人も多く、情報収集方法は多様化しています。
今後はテレビだけでなく、WebサイトやSNS、スマートフォンを活用した情報発信を組み合わせることで、より多くの人へ迅速に情報を届けられる環境づくりが重要になると考えられます。
クマ対策センターの見解|「情報を届ける仕組み」が被害を減らす
今回の調査結果を通して見えてきたのは、多くの人がクマ対策において最も重要なのは「情報」であると考えていることです。
クマによる人身被害を減らすためには、捕獲や駆除だけでは十分ではありません。
重要なのは、
- クマがどこで目撃されたのか
- いつ出没したのか
- どのような行動を取れば安全なのか
といった情報を、住民や観光客へ迅速かつ正確に届けることです。
また、今後はAI監視システムやドローンなどの最新技術を活用し、クマの早期発見と情報共有を組み合わせた新しいクマ対策も期待されています。
クマ問題は行政だけで解決できるものではありません。
自治体、地域住民、企業、研究機関、メディアなどが連携し、正確な情報を共有することが、人身被害を減らすための第一歩になるとクマ対策センターでは考えています。
クマ対策センターが目指す「全国クマ情報プラットフォーム」
クマ対策センターでは、全国のクマ出没情報や人身被害、自治体の取り組み、法律・制度、クマ対策用品など、クマに関する情報を専門的かつ分かりやすく発信しています。
さらに現在は、全国のクマ目撃情報を地図上で確認できる「全国クマ出没マップ」の公開に向けた準備も進めています。
地域ごとの出没状況を視覚的に把握できる環境を整えることで、住民や登山者、観光客が危険を事前に把握し、より安全に行動できる社会の実現を目指しています。
まとめ|クマ対策は「情報発信」が人身被害を防ぐ第一歩
今回のアンケート調査では、多くの人が現在のクマ情報の発信に課題を感じていること、そして行政に対して最も期待している取り組みが「情報発信」であることが明らかになりました。
クマによる人身被害を減らすためには、出没後の対応だけでなく、危険を未然に防ぐための情報共有が欠かせません。自治体による迅速な情報公開に加え、テレビやインターネット、SNS、専門メディアなど複数の情報発信手段を活用し、必要な人へ必要なタイミングで情報を届けることが重要です。
クマ対策センターでは、今後も全国のクマ出没情報や人身被害、自治体の取り組み、最新のクマ対策、独自調査などを継続的に発信し、正確で信頼できる情報を通じて、人とクマが共存できる安全な社会づくりに貢献してまいります。
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